月見団子は日本のハロウィン

日本の秋には“お月見”と呼ばれる行事があります。
年に2度、秋の豊作を祈願し、収穫に感謝する意味で、白い団子(月見団子)をピラミッド型にお供えし、満月を楽しむのです。
ちなみになぜピラミッド型なのかというと、少しでも神様に近いところへお供えするという意味から。
さて、満月を楽しむと言っても我々日本人はNASAの人間ではないので、月へバカンスに行くわけではありません。
秋の涼しい夜風に当たりながら、まん丸の満月を眺めて四季の移ろいや趣を静かに感じるのです。
“静”の中に“美”を生み出す、日本人ならではの風流な行事なのです。

旧暦8月15日の月を“中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)”や“十五夜(じゅうごや)”と呼び、
旧暦9月13日の月を“十三夜(じゅうさんや)”と呼びます。
地域によって異なりますが、十五夜にお供えする月見団子は15個で、十三夜では13個積み上げることが、決まっています。
元々、お月見の風習は中国から伝えられたと言われていますが、“十三夜”の風習は中国にはなく、日本独自のものです。
ちなみに昔は十五夜と十三夜は同じぐらい重要で、日本ではどちらかの一方を祝うことを「片見月」や「片月見」と言い、縁起の悪い不吉なこと、とされてきました。

お月見は日本版ハロウィンとも呼ばれており、“お月見どろぼう”という風習もあります。
家の軒先や縁側に月見団子をお供えし、それを町の子どもたちが盗み食いするのです。とはいえ、もちろん本当の泥棒ではありません。団子は多く盗まれた方が縁起が良いとされており、あらかじめ子どもたちが持っていってもいいように各家庭が用意しておくのです。
ただ、現代ではその風習を知らない日本人がほとんどです。下手をすれば補導されてしまう可能性も…。世知辛い世の中です。

近所付き合いが薄くなった現在日本。この風習が地域コミュニケーションのひとつとして、また広まってほしいとまん丸のお月様に願うばかりです。