かわいそうな、茄子。愛すべき、茄子。

味覚の秋に美味しく食べられる野菜“茄子(なす)”。
夏野菜のイメージのある茄子ですが、言われてみれば『秋茄子』という言葉もあるくらい、茄子は秋が旬なのです。もちろん夏にも美味しくいただけます。

茄子という名前の語源は“植えてから早く成る(収穫できる)=早く成す”という意味からついたと言われています。
茄子がかわいそうに思うほど、寒すぎるダジャレから名付けられた野菜なわけですが、そこはそっとしておいてあげましょう。

日本には「ボケナス」なんていう悪口も存在します。
実は実際に『ボケナス』という茄子があるのです。普通の茄子に比べ、少し紫色が薄くボケたように見える茄子のことを言います。つまり茄子の不良品です。
ほとんどの日本人はそんなことも知らずに、茄子が関係ない場面で「ボケナス」という悪口を使用します。
これもまた、茄子にかわいそうすぎるだろうと同情の念を抱くところですが、そういう運命の野菜なのだと受け入れていただくことにしましょう。

しかしそれでも、日本人にとって茄子は重要な野菜。
焼いて食べる焼き茄子のほかにも、煮物、炒め物、蒸し物、グラタン、漬物等、実に幅広い料理に使われます。さらに茄子は油をよく吸うので、天婦羅や油炒めにも相性がよく、適しているのです。
もはや、茄子なしに和食を語ることは出来ないかも知れません。

健康にも良い茄子は、食あたり、のぼせ、しもやけ、がん、高血圧、動脈硬化、眼精疲労、ダイエット等にも効果があるとされています。

さらに、茄子には歯痛や口内炎にも効果があるのです。
茄子のへたを黒焼きにして患部に塗ると、患部の熱を取り除き、痛みを解消してくれるのです。

さらにさらに、なんとイボ取りにも効果があると言われています。
茄子の汁を体に出来たイボに毎日塗っていると、徐々にイボが消えていくのです。

茄子はその全身を使って献身的に我々の体を守ってくれる野菜だったのです。
まさに『ナースのお仕事』。

…こうして現代でもダジャレに使われてしまう茄子という野菜は、やはり日本人の愛すべき野菜なのでした。